その名は''初音''。お見知りおきを。supercell feat. 初音ミク「くるくるまーくのすごいやつ」
24本目の記事。
近未来的な四つ打ちが爽快な、supercellによるVOCALOID作品「くるくるまーくのすごいやつ」をご紹介。
時代をさらった渦巻く気流
その名は''初音''。お見知りおきを
ミナミのほうからやってきて、ミライのほうまでつれていく
緑青色の雨風とともに
目眩するようなスペクタクルを!
supercellの1stアルバム『supercell』の5トラック目に収録された本楽曲。
supercellは、コンポーザーのryo氏と複数のクリエーター、デザイナーで構成されたユニット。''巨大な積乱雲''を意味するこのユニットは特定のボーカルをもたないのがひとつの特徴であり、ボーカルはゲストとしてそれぞれのアルバムや楽曲に迎えられています。
''初音ミク'' をフィーチャリングした本楽曲は、その独特なクセ、機械的な印象を逆手に生かした作品であり、VOCALOIDだからこそ得られる雰囲気を大成しているように思います。
裏まで計算された四つ打ちビートと、そこに打ち込まれたボーカロイドが近未来的で。
雨雲を吹き飛ばしてしまうような爽快な曲展開。
音楽の新時代の到来を告げる、自信に満ちたレポート。
初音ミクの荒削り感がさらに生かされたセリフパートも魅力的です。
さらに特筆したいのが、自身と初音ミクでつくる音楽を''超大型台風''になぞらえた歌詞。これが決して大げさでなく、それに見合う以上の楽曲に仕上がっているのが本当にカッコいい。
実際に00年代後半からインターネット文化に甚大な影響を与えたことを差し引いても、いや差し引かなくてもいいんですが、それでもカッコいい。これだけのことが言えて、それだけの質のものが作れるのはホントにすごいやつです。
アルバム『supercell』には「メルト」や「ブラック★ロックシューター」「ワールドイズマイン」「初めての恋が終わる時」など、本楽曲よりも有名な楽曲が多数収録されています。当時の''初音ミク''の流行を爆発的に加速させたのはこれらの楽曲である、と言ってもさしつかえはないでしょう。
しかし、歌詞の内容と合わせて''supercell''の邦訳を考えると、実はこの「くるくるまーくのすごいやつ」こそがこのアルバムの表題曲なんじゃないかと思っているところです。 個人的に。
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公式サイトは下記リンクより。
supercellとしてはとくにVOCALOIDにこだわっているというわけではないらしく、セカンドアルバムからは生身の歌手をフィーチャリングする楽曲がほとんどを占めるようになります。
本アルバムに収録される楽曲以外でVOCALOIDをフィーチャリングした楽曲には、たとえば以下のようなものがありますので、興味を持たれた際にはぜひ。
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→【初音ミク】 ODDS & ENDS - PV Full Ver. - YouTube
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→ryo(supercell) feat. 初音ミク 『積乱雲グラフィティ』 - YouTube
では、また。