冷ややかな熱砂のスクランブル。toe「A Desert of Human」
23本目の記事。
都市の砂漠を想わせる幻想的なインストロック、toeの「A Desert of Human」をご紹介。
スクランブルの凪
ビルディングの影
傾いた信号機、歪む赤
揺らぐ蜃気楼、眩む。
コンクリートの砂、一握の水
toeによる3rdアルバム『HEAR YOU』に収録される本楽曲。
メンバーの4人それぞれが本業をもつ傍らで結成されたtoe(トー)は、''ポストロック''バンドと呼ばれ、いわゆる''ロック''のジャンルにくくられないバンドサウンドを聴かせてくれます。また、ギターの山嵜氏がこのごろヒップホップをよく聴かれているということからか、2015年発表の本楽曲はループミュージックの要素が強い作風となっています。
ベースとあわせて焼けるように重々しいギターと渇いたドラム。
都市と砂漠の二重写しがじりじりと。
見上げるとそこには真っ白な太陽。
終わりなきように思われるループ。
それもいつしかほつれるようにして終わります。
どこか冷ややかな熱砂の色をたずさえた一曲です。
下記リンクは参考ページ。
toeが5年半ぶりアルバム『HEAR YOU』をリリース!賛否両論あるが、どうなのだろうか!?
こういったインストバンドの、声を楽器として使う、という考え方はすごく好きです。
詩やヒップホップ好きがなにいってんのと思われるかもしれませんが。
ここでちょっと考えてみると、ポップスの''歌詞''に対応するタームが、ヒップホップには''リリック''と''フロウ''のふたつある。''リリック''は語彙を、''フロウ''は音や抑揚を、言い表したいときに使用されるのがおよそ通例です。
この後者、''フロウ''って概念こそは、十人十色の''声の楽器性''に着目した概念であるという着想を得たのでここに記します。
ちょっとなんにも推敲してない文章で恐縮ですが、すでに皆さんお気づきのように商品リンク下はそういうスペースと位置づけてますので、あしからずあしからず。
では、また。