''ラブソングの歴史にこびりつく渾身の一編''発表。小林大吾「水茎と徒花/ black and white」
20本目の記事。
表題の作品の発表について、それにまつわるツイート等を引っぱりまとめています。
小林大吾「水茎と徒花/ black and white」
先日、小林大吾氏の''あたらしい名刺代わりとなりうるディープインパクトな一編''、「水茎と徒花/ black and white」が発表されました。
''ラブソングの歴史にこびりつく渾身の一編''とは、氏の1/26のツイートより。これをビートに乗せたあくる日、''変化球どころか魔球にちかくて球界に受け入れられない''と急速に投げやりになられた模様。
そんな謙遜も風前の便箋、問題の作品は以下のとおり。まずはご一聴ください。
''ぜんぜんそうは聴こえないとおもうしそうあるべきだけど、言葉の配置とリーディングスキルは今、ひとつの到達点にある''
''"Ars est celare artem."(技を悟らせないことが技である)''
''さて、2016年もこれでピークを迎えたし白菜でも漬けて寝るか''
''なぜリーディングでなければいけないのかという問いに対するひとつの明快な答えがこれだ''
上記の氏のツイートからは、氏自身の興奮も大いにうかがえます。
聴き手にとってみても、これらが過言ではないことは一聴して疑いようがなく。
トラックなしのリーディングで演じることを視野にいれたつくりとなっているとのことで、KBDGクラシックとなることにも余念がありません。
''ラブソングの歴史にこびりつく渾身の一編''の発表に寄せて。
まだ発表されたばかりの作品を批評するほどの身分ではないので、特に本作品はとりあげずに書きますが、いやはやこの人は本当にすごい詩人ですよ、お客さん。
ものすごく単純に言ってしまえば、「小林大吾」というひとつのジャンルを確立しつつあるような印象さえ受けています。
音楽的には、ヒップホップからはすでにかなり浮遊していて、ポエトリーリーディングからさえどこかへ解脱しそうなようすで、どちらかというと朗読に近いのに、心地よいリズムがあって。これこそグルーヴですよ一種の!
アートワークはいつもの調子でフォントにまでこだわっているところがモダンな味。詩作からトラックメイク、そして装丁まで、徹底してみずからの感性で作品をつくっているところも本当に尊敬しています。フォントについては、わざわざ古い書物を紐解いて活字を拾ってくることもあるのだとか。
昨2015年からは渋谷の古書店''Flying Books''で''オントローロ''というライブイベントも催されているようですが、あいにく広島在住の働く若者にとっては遙か遠くて涙をのむことおなかたぷたぷ。(「リップマン大災害」のリミックスについても、もし機会があればご紹介したい。)
東京近辺に住まわれている方々は、ライブにもいけるので。ぜひ聴いてみてください。新たな洒脱な世界が耳にこびりつくようにしてそこにありますよ。
最後に、わたしが小林大吾氏を知り衝撃を受けたアルバムを貼り付けておわりとします。
- アーティスト: 小林大吾
- 出版社/メーカー: FLY N' SPIN RECORDS
- 発売日: 2014/06/21
- メディア: CD
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小林大吾氏の作品は以降も間隔を置きながら必ず紹介していきます。
こうももともと言葉を操るのがうまい人の作品だと、いつも音源下に載せてる詩風コピー(?)をつくるのが難しくてしょうがないのですが・・・(笑)
半分はあれをやりたくてこのブログやってるようなものなのでなんとかしないと!
では、また。