わずか3:49の幻想世界旅行。yuichi NAGAO「Jewel Eyed Girl」
3本目の記事。
ここらで新進気鋭のアーティストを。yuichi NAGAO氏の「Jewel Eyed Girl」です。
遙か遠く、遙か未来を、どこまでも眺める。
乙女の結晶の瞳から、彼方はどんな色に見えているのだろう。
どこだって行けて、いつだって休めて。どんなときだって楽しくやっていける。
わずか3:49の幻想世界旅行。
収録されるのはyuichi NAGAO氏の1枚目のアルバム『Phantasmagoria』。
そのリードトラックたる本作は、''めまぐるしく移ろいゆく光景''という意味合いのタイトルにふさわしく、緩急展開に満ち満ちたトラックとなっています。
物語にある、宝石の森や海や町を冒険しているような気分。
地図をひろげて、装備をととのえて、胸の高鳴るような冒険のはじまりがあって。辿り着いた神秘の洞窟を、カンテラ頼りに深く深くへと探索していく――
そんな旅路を目蓋の裏側に見させてくれる、0:48からのスローダウンが印象的。
聴き手それぞれに眠る情景を、きっと、呼び覚ましてくれる一曲です。
ところでこの作品、意識して聴いてみると拍子がころころ変わることに気がつきます。
なんだかそこしれないわくわく感は、ここから来ているのかもしれません。
そんな構成を自然と聴かせるのが、yuichi NAGAO氏が菊池成孔氏にも師事した理論派たるゆえんでしょうか。
下記リンクから、楽曲単体でのダウンロード購入も可能なようです。
下記リンクに、かなり詳細なインタビューが掲載されています。興味をもたれた方はぜひに。ゲーム音楽が氏のルーツというのは、個人的になるほど納得。
yuichi NAGAOの秀逸デビュー・アルバムをハイレゾ配信& インタヴュー - OTOTOY
余談ですが、この音楽をはじめて聴いたときにふと思い起こしたのが、SFCソフト''星のカービィスーパーデラックス''の''洞窟大作戦''。
暗闇と水滴に反響するような音作りが水晶の畑を連想させるのかしらん。
では、また。